葬儀の作法

弔問・会葬の作法


服装

通夜の服装

とりいそぎ通夜の弔問にかけつける時は、平服のままでかまいません。 先方も用意が整っていない場合が多く、また礼装で訪れたのでは不幸を予期していたようで、かえって失礼です。 とはいえ、なるべく地味な服装が望ましいですし、男性の場合はできればネクタイと靴下を黒に換えてもよいでしょう。

葬儀・告別式の服装

葬儀・告別式に参列の時の、一般の会葬者の服装は通常礼服です。 しかし、特に親しい間柄ではない場合には黒めの平服で構いません。 男性はダークスーツと黒のネクタイ、黒の靴。 女性は黒もしくは地味な色のスーツもしくはワンピース、それに黒の靴が望ましいでしょう。 男女、和洋装を問わず、黒であっても光沢のあるものは避けましょう。

通夜

“通夜”とは、その字の通り夜通し遺体とともに過ごすことを言うのですが、現在では夜通し柩を守るのは近親者に限られます。
通夜は正式な儀式ではなく、身近な親しい人の集まりなので厳密なしきたりといったものはありませんが、 席順は血縁の近い人から祭壇のそばの席に着くのが普通です。
通夜振るまいなどを喪主からすすめられた場合には一口でも箸をつけるのが礼儀ですが、喪主の家族は看病疲れや、葬儀の準備などで忙しいはずですから、 なるべく早めに切り上げるようにしたいものです。

遺体との対面

 遺族から勧められない限り対面は控えるのが礼儀です。 対面の作法は、まず遺体の枕元から少し下がって正座します。 一礼のあと、遺族が顔の白布を外したら膝をつけたまま近づきます。 対面のあと、もう一度一礼して合掌します。そして遺族にも一礼するのですが、この時「安らかなお顔で・・・」 などの言葉をかけたいものです。

お悔やみの言葉

お悔やみの言葉は、平凡でありきたりのもののほうがよいでしょう。
余計なことを言うと、かえって差し障りができてしまう事も考えられるので、短くすませましょう。
病状などをくどくど聞くのは失礼です。 また、「なお・また・再び」のような忌み言葉と、「度々・重ね重ね」のような重ね言葉は避けるべきだと言われています。

お悔やみの言葉例

『この度は誠に御愁傷様でございます。 突然のことでさぞやお力を落とされている事と存じます』

『突然のことでお慰めの言葉もございません。
 心よりご回復を祈っておりましたのに、本当に残念でなりません』

この度は誠に残念なことになりまして、心からお悔やみ申し上げ、ご冥福をお祈りいたします』

弔辞

弔辞を頼まれたら断らないで引き受けるのが礼儀です。弔辞は喪家に保存されますので、 丁寧に書くべきですが。文章は真心が伝わるようにご自分の言葉で書くのが良いでしょう。
ごく一般的な弔辞文作成のポイントを簡単にまとめておきます。

①まず、亡くなったことへの悲しみを述べます。
②次に故人の業績や人柄を、あまり大袈裟にならない程度に讃えます。
③そして遺族を励まし、自分にできることがあれば力になりたいと誓います
④最後に故人のご冥福を祈り、結びとします。

ここでも忌み言葉は使わないように注意しましょう。 正式には厚手の巻紙に書きますが、最近では経本のようにジャバラ折りにすることも多いようです。 そして奉書で包み、表に“弔辞”と書きます。

弔電

葬儀に出席できない場合、電話でのお悔やみは避けるようにしましょう。 喪家では葬儀の準備などで忙しく、様々な連絡用に電話を使用しなければならないからです。 なるべく電報を利用するようにしましょう。
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